(京阪神エルマガジン社発行 meets連載)

其の12 ラーメン屋のおっさんなんて…ラララ【最終回】

●ラーメン資本論の連載もいよいよ今月で最終回
いろいろ書いてきたつもりでも、結局おんなじことぱっかり繰り返し繰り返し書いてたような気がします。
酔っ払って書いてたわけやないんやけどな?。
恥ずかしい話ですけど、最近酔うたら同じことばっかし言うてるらしいですわ。
こないなったら、ワシもめでたく大阪のオッサン(※1)の仲間入りですわ。
で、先月の続き。ワシの人生の目的は何かいなちゅうことでしたな。
そもそも人間は何を日的に生きているのか?大方は幸せになるため的な答えに集約されますやろ。
ま、幸せと一言に言っても人それぞれで意味合いがビミョーに違うんやとは思いますが。ワシの想像するエエカン
ジやなーと幸せそうにしているシーンは果たして・・・。どうないなシーンでっしゃろ。

その前にお金(※2)のことについて一応のワシなりの結論を述べときます。
「人生金やない」と言う人がおる。一方で、「金で買えん物はない。人の心でさえもまた然り」こう言う人もおる。
どちらも正しい物言いでしょう。人生経験のある大人なら“金”についてそれぞれ一言ありますやろ。
けど、簿っぺらい人づての言葉なんか本物の商売人の心に響きまへん。
ゼニを求めて、ゼニのにおいを嗅ぎわけ、ゼニに苦労して、ゼニの怖さを知り、ゼニが一片の紙切れである
と思い至り、己の人生の山の頂についに立つ。こんな人にはお金とは人間にとって何なのかがはっきり見えているんですわ。

けど、最後の最後に青臭いことを書きます。
目的を達成しよ思うたら金は必要ですわな。だからこそ金を儲けなならん。
けど行くとこまで行って、その先に何が待ってるか考えたら
やっぱり人間、金とちゃいます。金に負けたらあかんのです。金なんてほんまは紙切れです。
このことを身をもって証明したいが為、お金儲けにいそしんでおるんですわワシは。

だからこそ、ラーメンを真剣に“創って”毎日お客さんの為に“作る”ですわ、ワシわ。
今も昔もカツコつけて言うたら、冷たくさめた心の奥に秘められた熱い熱いもんがたぎるんですわ、ワシは。
何人であってもお金儲けを目的にしたら、人生、妙味のないもんです。
金も握ったからこそ、それを手放して「ガハガハガハー」と笑うたらんかい!!
金に苦労したら、金が憎けりゃ、金に敵とらんとあきまへん。
河童の若い奴らにもそのことだけは教えてやりたいんですわ。

終わりの無いバカンス。死ぬまで続く夏休み。
一緒に苦労(※3)した戦友と青い空見て、流れる雲を追いかけ、風の行方を見届ける。ほんで、食う、寝る。
ましてそれがウマイもんなら。
ゼニのこと、煩わしいこと、今日も明日も、明後日も、何にも心配せん
で爆睡できるなら。人と生まれて最高の、幸せですな。
ほんで、商売するならするで自分の好きなようにやる。
お客さんのことより、自分のこと。贅沢なもんですな。
ワシの人生の目的=結論は金儲けせんでもすむ商売をすることですな。
ワシにしたら最高の贅沢ですわ。
さんざんえらそうに言うてきて、拍子抜けするような答えですやろ。
ま、こんなもんですわ。ラーメン屋のオッサンの人生なんて。けど、そうなった時、
ひとつだけ心に決めたことがあります。己の健康のことまでは、
言わんこってすわ。そこまで求めたら、欲の皮が突っ張りすぎる。
結局、100年後にほ誰もこの世におりまへんのやから。
玉も歩もゲームが終われば同じ箱に入る。人の人生なんて賭行無常にして・・・
されど生まれてきただけで丸儲け。感謝感激、アメアラレ。


ラーメン資本論
其の1カツオブシとF1
其の2 "守・破・離"
其の3 売れたモンがうまいモン
其の4 食べもんとしてのバランスを欠いたらアカン。
其の5 ん?誰にでもできるこっちゃあらへん…。
其の6 たかが製麺、されど製麺。
其の7 河童ラーメンはチェーン店か否か。
其の8 飲食に関しては客もプロやということや。
其の9 ネットとうまいモン。
其の10 ココロの原風景はどこにあるか
其の11 未来の河童ラーメン[前編]
其の12 ラーメン屋のおっさんなんて…ラララ【最終回】